【3月26日】

I氏とクレムリンに行った。豊橋駅前にあるロシアンバーだ。魚のうまい店を出てホテルに向かっていると思ったら、知らない間にロシアンバーの前にいた。 「あれ、帰るんじゃないんだ」と思いながらもちょっとうれしい。
うす暗い中、テーブルにつくと、白人の女が一人いっしょにすわる。美人だが暗い。話しかけても笑ってうなづくだけでブキミ。僕とI氏は2人でしゃべりはじめる。別の女が来た。アフリカ出身のあいそがよく、知的な感じ。話もおもしろい。そこで、ショータイム。
女が一人づつ下着姿で踊ってはテーブルを回り金をせびる。
「山本さん、私が全部出しますから。」
といってI氏が払ってくれる。女は、下着に金をはさんでくれた相手と必ず握手する。なぜか握手して、
「どもありがと。」
そして二度目のショータイムでアリスが踊る。
月刊プレイボーイのピンナップガールのようでカッコイイなぁ。彼女の腰つきより、目線の使い方に感心する。色っぽいなぁ。
別の女がテーブルについた。素朴なロシア娘だった。I氏は大分酔ってきた。なぜかその娘に、
「ロシアは女がだめだから男がだめなんだ。その点日本は女がいいから男がいい。だからここまで経済が発展した」
と言いだす。 ロシアの経済状況を一方的に言われた出稼ぎ女は困って僕を見る。僕も困ってにが笑い。 彼女は5月にロシアに帰ると言う。それはよかった、と僕。そこで、ショータイム。
そのロシア娘も踊る。というより下着姿で体を左右に振っている。踊りも素朴だ。
気がつくとI氏は眠っている。 女が回ってきた。金が少しづつ消えていく。 こういう展開になると思っていなかったので持ち金は1万円と少し。何度目かのショータイムのあと、時間を聞くと4:00A.Mとのこと。 あわててI氏をおこすが、I氏、手で先へどうぞと言って眠り続ける。残して、ホテルへ帰る。
次の日の一回目のショーは半分酔いながらも無事終了。3回目のショーにはI氏も顔を出す。朝気がついたら道路で寝ていたとのこと。 帰りの新幹線の中、残り¥43をサイフの中に確認して、心の中で「セーフ」 Iさん、次は別の国のバーへ行きましょう。

【3月某日】

雨の中歩いていると、たくさんの椿の花が落ちている。僕のばあちゃんの家にも椿があった。
やっぱり雨の日、落ちている椿の花を木のまわりに一列にならべながら、
「椿は見事だねぇ、きれいな花のまま落ちるよ。」
ただ見たままを言ったんだと思うが、ばあちゃんの口から出たのが悲しかった。
人間生きのびてしまうほうのが難かしいんだ。

【3月4日】

山形の鶴岡から新庄に。晴れ。列車の両側の雪に陽が反射してまぶしく、 目をあけていられない。
ト中くもってもやっぱり目があけていられない位まぶしい。
新庄は10年以上ぶりの大雪だそうだ。 3m近くあるつららを生まれてはじめて見る。
スタッフのげしょ君は雪の中に足をつっこんだりけったり、玉を作って投げたり犬かお前は。
次の日となりの屋根から落ちる大量の雪の音で目がさめる。

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